2026年3月号(みんなちがって、みんないい!)

みんなちがって、みんないい!
~一年間本当にお世話になりました~

園長中村洋志

本年度も後1ヶ月を残すのみとなりました。春は、動植物が活気を取り戻し、子どもたちにをはじめ、私たちにとっても希望に満ちる季節です。この1年間で子どもたちは、それぞれが個性を発揮し、表情も豊かになり、大人の何倍ものスピードで成長してきました。子どもたちは、これからの時代を担う大切な存在です。

我が国では、少子化問題への対応が大きな課題になっていますが、世界的に見れば人口は増え続けています。一説によりますと、あくまでも推測ですが、最初の人類誕生以来、これまでに生まれた人間の総数は、約1170億人以上だと言われています。2026年7月1日には83億67万8395人になると予想されており、2024年7月1日から2025年7月1日までの国連の人口推計によると、1秒間に約263人が生まれており、この一年間に、約6900万人以上も増加していることになります。一体どこまで増え続けていくのでしょうか。食料問題も含めて、解決していくべき課題も多いようです。気の遠くなるような話ですが、私たち一人一人は、人類誕生以来の長い歴史の中で、脈々と受け継がれてきた「かけがえのない命」を生きています。それだけでも奇跡的なことだと思います。一度も途絶えることとなく受け継がれ、「今」を生きているのです。

こんなにたくさんの人間が生まれていますが、これまで誰一人同じ人間が生まれたことはありません。そして、これからも決して同じ人間が生まれることもありません。当たり前といえば、当たり前のことですが、この事実は、何よりも重たいことです。 だからこ、粗末にしていい「命」は、どこにも存在しません。どの「命」も,かけがえのない大切なものです。しかし、現実に目を転じると、ごく一部だとは思いますが、残念ながら、いろいろな事情があるにせよ、「命を粗末にする風潮」があることも否定できません。私たち大人の最大の役割は、「子どもたちに身をもって『命』の大切さを伝えていくことだ。」と言っても過言ではありません。

以前にも、紹介したことがありますが、私の脳裏には、「相田みつを」さんの「自分の番」という詩が浮かんできます。 「父と母で二人 父と母の両親で四人 そのまた両親で八人 こうしてかぞえていくと 十代前で一〇二四人 二十代前では なんと百万人を越すんです 過去無量のいのちの バトンを受けついで いまここに自分の番を 生きている それがあなたのいのちです それがわたしの いのちです」という作品です。多くの方々とのかかわりに感謝し、「今」を生きているということを感じながら過ごすことができれば、「命」を粗末にすることもなくなるのではないでしょうか。また、詩人金子みすゞの作品に「私と小鳥と詩と」というタイトルで、「私が両手をひろげても、お空はちぃとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように、地面を早くはしれない。私が体をゆすっても、きれいな音はでないけど、あの鳴る鈴は私のように、たくさんな唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私。みんなちがって、みんないい」という有名な詩もあります。まさに「みんあなちがって、みんないい」のです。

私たち職員も、これまでもでしたが、これからも、そういうかけがえのない、一人一人の大切な「命」と向き合っているという自覚を持って、一日一日を愛おしみ、子どもたちの健やかな成長を祈りながら、地道な取組を着実に進めてまいります。

一年間のご協力・ご支援に感謝いたします。本当にお世話になりました。在園児も転退園するお子さんも含めこれからの健やかな成長を心から祈念いたします。